出したら片づける。

s (3)
触れる 離す
止まる 走る
食べる 出る
出会い 別れ
生きる 死ぬ

人はどちらか一方を好み
もう一方を嫌う傾向にあるようだ

どちらもがどちらをも同時に含み
どちらかを分かつことはできない

目に見える世界だけでなく
動きや変化の中であっても
それは完全なるひとつながり

やまかつ

流れと集まり。

e (26)
全ては気の集まり
全ては流れている
ひとつとして
停滞しているものはない

駅に人が集まり
電車に乗って流れていく
食べ物が胃に集まり
身体の中を流れていく

父と母の気が集まり
この世に生まれ死を迎える

気が集まり流れ
元の姿に戻っていく

全ては流れと集まり

やまかつ

予想外②。

e (28)
ありえない出来事が
次々と目の前で起こる

ズボンの上にスカート二枚履き
プラス風呂敷マント三枚

さぁ寝よか、と言ったの直後に
お水ちょーだい、の一言

口の周りに海苔を付けながら
鏡の前で髪の毛チェック

笑わせてもーてます
人間としての許容量
鍛えられております

やまかつ

スマート≠シンプル。

e (23)
文字を見て 考え
言葉に戻す作業よりも
身体で感じたままを
そのままにしていたい

言葉にするという翻訳は
そこには全く必要なく

フラれた後のせつない想い
試合に負けた時の悔しさを
そのままにしていたい

指一本で何でもできる
この時代だからこそ

本来のイキモノとしての
この感覚を大切にしたい

やまかつ

視野。

e (22)
目的地に向かい歩いている私を
地球に足を踏み出す私に変える
目の前に映る景色は四季の変容
振り向けばそこに浮かぶ月と雲
吸気に乗せて意識は更に拡がり
呼気の合図で体中の関節が緩む
手足に頭に腹に血潮が強く流れ
全神経を集中させて力強く凝視
今か今かと息を潜めて機を伺う
その一瞬は二度とは来ない時間
それは相反するようで常に同時
場の大きさ色合い質感を享受し
そして私は目的地へと歩き出す

やまかつ