視野。

e (22)
目的地に向かい歩いている私を
地球に足を踏み出す私に変える
目の前に映る景色は四季の変容
振り向けばそこに浮かぶ月と雲
吸気に乗せて意識は更に拡がり
呼気の合図で体中の関節が緩む
手足に頭に腹に血潮が強く流れ
全神経を集中させて力強く凝視
今か今かと息を潜めて機を伺う
その一瞬は二度とは来ない時間
それは相反するようで常に同時
場の大きさ色合い質感を享受し
そして私は目的地へと歩き出す

やまかつ

春が来たぁ。

e (8)
おぉ、春が来ましたね

木々の枝先に新芽が
モリモリ盛り上がり
何処となく暖かい風が
天の方からやってくる

少なくとも我々人間は
目の前の現象と
自分の感情とを
繋げて記憶する事が得意な
生き物ではありますが

心のありようも
身体の状態も
人それぞれの
春がやって参りました

やまかつ

その事の以前に。

5 (1)
ある事を成す以前に
その事に対してどれだけ
考え考え考えているのか

そのひとつの行動に
どれだけの想いが
含まれているのか
どれだけの時間が
費やされているのか

目前の全ての結果には
それ以前の力が集約され
その結果もまた次の結果の
大きな力のひとつとなる

永遠に繋がる環の中で
私達は事を成している

やまかつ

子育てのひとつ。

e (21)
病気にならないように
大人が取り囲んで
躍起になるよりも

子ども自身の力で
どのように
病気を経過させるか
ということに大人は
注視すべきと考えます

ただただ病気を
恐れるのではなく
病気を良く知り
子どもを良く知るのです

やまかつ

心に落ちた。

5 (5)
いつのまにか 無意識に
いつも 何かと 比べている
それは35年というモノサシ
計算された 私というルール

子どもは 真っ直ぐだ
その瞬間 その瞬間に
全速力でぶつかりはじける

今 何故 私は鍼を持つのか
それは止まることのない変化

私たち自身も変化しながら
変化の世界に存在しうる

まるで子ども達のように

やまかつ