仕事。

ll (2)
皮膚にそっと鍼をあて
振り向く前に鍼を離す

一見見た目には
同じ動作を昨日
今日明日と毎日
繰り返す鍼仕事

その繰り返しの中
いつも繰り返さない
自分を見ようとする

次々により新しい
自分を見ようとする

仕事というものは
そういうものだと思う

やまかつ

演じる。

ll (1)
患者さんと
顔を合わせたその瞬間
私でない私が始まる

あくまでも中心は
元の場所に置いたまま
意識と無意識の間で
行ったり来たり

脉を取り
皮膚に触れ
鍼をおとす

何かに突き動かされ
私でない私が演じる

やまかつ

オモテウラ。

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次女制作のオニ
実は、ウラにも顔があった
しかもウラの顔は
ちょっと悪そうだ

ニヤリ

オモテの顔とウラの顔
ウラから滲み出る雰囲気が
オモテの表情を深くする

オモテの顔とウラの顔
どちらもオモテで
どちらもがウラ
二つの顔がオニそのもの

やまかつ

 

モノガタリ。

写真 (46)
今、目の前のガラスに貼りつく
次女作製のオニ

いったい何処から来て
何処に向かう途中に
私の目の前に現れたのか

今、視界に入る全てに
各々のモノガタリがあり
各々の性格が、役目がある

そのどれが欠けても
目の前に現れている
世界にはならないのだよと

そっとオニが教えてくれた

やまかつ

三寒四温。

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晴れた日もあれば
今日のように一日中の雨

温かい日がようやく来た
いきなり寒さが逆戻り
やっぱり温かい
今日は風が強い
明日は晴れるかな

しかし、同時に陰から陽へと
寒い冬から花の咲く温かい春へと
必ず移り変わる安心感が無意識下にある

大きな不変の流れの中に
細かい変化の動きを見る

やまかつ